当サイト運営者の 司法書士 長谷川 聡 は、殺処分ゼロ活動に賛同し、“ピースワンコ・ジャパン”に加盟しています。

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  日本では年間38,444頭の犬・猫が殺処分され、飼い主やその家族により保健所に持ち込まれる犬猫は、年間14,176頭にものぼります。

飼い主様の長期入院、認知症発症や死亡により遺棄されたり、保健所へ持ち込まれる動物は後を絶ちません。

また、保健所へ持ち込まれたペットが里親さんの手に渡ることは保証されておらず、悲しい結末を迎えることも少なくありません。

このようなことでお困りではありませんか?

□自分が認知症になったり、入院したり介護施設に入居してしまったあと、自宅に残されたペットのことが心配だ。

□自分が死亡した後も、愛するペットの一生を守ってほしい。

□業者が預かってくれると聞いたけれども、自分の多額の財産を言いなりに預けてしまって大丈夫だろうか?

このようなお悩みは、信託を活用すれば解決できます。

ペットの信託の仕組み

信託以外の方法

信託以外に次の様な方法があります。

1.委任契約

「お金を預けて、これで育ててほしい」と頼む。

→Aさんが亡くなると効力がなくなり、財産は相続人のものになってしまいます。

2.遺言による負担付遺贈

遺言で、「自分の遺産をペットの飼育に使ってほしい、ペットが天寿を全うしたら残りの財産をあげる」と書いておく方法

→死後にしか効力を発揮しませんし、依頼された人は、負担を受けるか放棄するかを選ぶことができるので、「飼育したくないから遺産を受け取らない」という選択をするかもしれません。

3.負担付死因贈与

ペットの面倒をみてもらう代わりに財産を渡すという契約。

→生前にお世話を任せることができますが、Aさんが亡くなられると撤回される場合もあります。

信託を利用するメリット

1.ペットとともに信託された金銭は、信託契約により、ペットの飼育費以外の用途に使うことができなくなります。

2.Aさんが亡くなられても信託契約は終了せず、そのまま継続します。

3.受託者が動物愛護施設等へペットの飼育を依頼した場合、その費用については信託金銭を使えます。動物愛護施設がペットのために里親を見つけてくれた場合は、信託金銭を使って里親と施設に謝礼を支払うことができます。

4.飼育体制が確立しますので、Aさんが亡くなられた後ペットが殺処分となる最悪の事態を回避することができます。

5.信託監督人をつけることによって、飼い主様が亡くなられたり認知症になったりと、ペットのその後を確認することができない場合でも、第三者の立場から受託者及びペットの飼育者(施設)を監督し、ペットの生活を守ることができます。

早めの対策が必要です

飼い主様がおひとりの場合、いざという時のことが心配です。

飼い主様の体力がなくなって面倒をみられなくなることもあります。

「うちはおそらく大丈夫」と思っていても、実際にお子様世代や周りのご家族に聞いてみると、「うちはペット不可住宅だから飼えない」「自分はいいが、子供がアレルギーだから」「仕事で転勤が多いから飼えない」「今自分がペットを飼っていてこれ以上は金銭的に難しい」等事情を口にされる方が多いのが実情です。

元気なうちに大切なペットの幸せなその後を決めておくことが最善です。

ペットの信託は信託の専門家へ

昨今信託の契約書作成等に関して、内容の不備等によりトラブルも発生しております。

信託組成には法律、信託に精通した専門家へご依頼ください。

当事務所では、飼い主様もペットも後継者も幸せになるかたちを探し、最適なプランを創り上げていきます。

そのため丁寧にお話しを聞き、一般の方にはわかりづらい法律の専門用語は使わず、ご依頼者の目線に立ち、きちんと理解していただき、組成を進めさせていただきます。

また、信託以外に有効な方法があれば、ご提案いたします。

長谷川司法書士事務所プロフィール

ペットのための様々なサービス事業におけるトラブル

(1)ペットホテル

ペットホテルへペットを預ける契約は、寄託契約(民法第657条)と考えられます。商法の適用のある場合は、無償で預かる場合でも善管注意義務を負うことになります(商法第593条)。民法の適用がある場合は、有償の場合には善管注意義務を負うことになります(民法第400条、659条参照)。寄託契約については、最近の民法の改正で要物契約ではなく諾成契約になる(民法第657条)など条文の内容が変わりました。損害賠償及び費用の償還の請求権についての期間の制限に関する第664条の2では、「寄託物の一部滅失又は損傷によって生じた損害の賠償及び受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならない。」と定められました。

預かっている間に当該ペットを逃してしまえば、不可抗力でもない限り、善管注意義務違反となり、賠償責任を負うことになります。ケガを負わせてしまう場合も同様です。問題となるのは、ペットが病気に罹る事例です。病気の発見が遅れて動物病院へ連れて行ったが手遅れで死亡した場合、発見が遅れたことに注意義務違反があれば、ペットホテルの責任を追及することが可能です。

青梅簡易裁判所平成15年3月18日判決(判例集未搭載)は、飼い犬が、有料施設に預けている間に右前足を骨折したとして、飼い主が店に対し治療費と慰謝料の支払いを求めた事案において、骨折は最近のものであると認定し、骨折した時期を被告が預かっている間と推認し、営業として預かる場合は、業務に関し「一般人よりも高度の注意義務を負っている」として、本件の犬の骨折につき責任を肯定し、治療費と診断書料の合計7万166円と慰謝料としての3万円の賠償を認めました。

(2)ペットスクール

人の子供と同様に、特に犬に関して、幼児期からの正しい躾のため、吠えたり噛んだりする癖をなくすため、社会性を身につけるため等の目的でスクールに通わせることがあります。ペットの幼稚園、犬の訓練所など名称も様々です。この類型における解決は、個別の契約内容に負うことが大きいでしょう。どのような契約内容なのかを事前に確認することが重要です。ペットスクールに、ペットを預け宿泊させる場合は、ペットホテルと同様の問題が生じます。

(3)ペット保険

ペットには、国民健康保険に類する制度がないため、保険に加入するか否かは飼い主の任意です。ペットの寿命が延びてきたことに伴い、ペットが病気に罹り動物病院へ行く機会も増えたのではないでしょうか。獣医療もより充実し、高度な治療が可能となり、その分診療費も高額になったともいえます。そこで、飼い主の支出負担を軽減するなどの理由でペット保険が活用され始めています。ペット保険の内容も、保険契約によって決まるので、契約するに際して、契約内容を確認することは重要です。対象となる動物の種類、動物病院への入院や手術費も含むか、対象となる動物病院に制限はあるか、不妊去勢や帝王切開手術を含むか、ワクチン接種や健康診断料を含むか、保証の開始時期はいつからか、車椅子の作成費用も含むか、更に、他人を噛んだ場合の損害賠償も含むか、葬儀費用も含むかなど確認しておくことが肝要です。

(4)動物病院とのトラブル

動物病院で診療してもらったところ、予想以上の高額な診療費を請求されたというトラブルもあります。動物病院には、獣医療法の適用もありますが、この獣医療法は広告について制限を加えています。低価格診療等による誘引や不適切な診療による飼育動物の被害を防ぐため、比較広告や費用広告を禁止しています(獣医療法第17条、獣医療法施行規則第24条)。診療の費用を事前に知るためには、飼い主から動物病院へ問い合わせる必要が生じます。飼い主にも様々な事情があり、最愛のペットなのでどれだけ高額になってもかまわないから、最良の獣医療を提供してほしいと要求する場合もあれば、家計の事情から最低限の治療にとどめて欲しい希望する場合もあります。いずれにせよ料金でのトラブルを避けるためには、事前に診療方針、入院、手術の必要性やそれらの料金についての獣医師からの説明と飼い主の納得が必要となります。日本獣医師会が作成した「小動物医療の指針」の中のインフォームド・コンセントに関する記述の中で、診療料金について、「予測できる範囲で、具体的な金額を提示する。」また、確定的な診療料金を予測することが困難な場合には、飼育者等にその旨を説明して了解を得るとともに、おおよその金額を示す。」「なお、診療料金が適正であると評価される前提として、個々の診療事例において実施した診療項目が適切であったと認められなければならないが、そのためには十分な事前説明を行い、個々の診療項目の必要性について飼育者の理解を得るよう努める。」と示されています。この様な説明もなく、高額な診療費を支払ってしまった場合、不当に高すぎる部分の返還を求める請求も考えられます。

動物病院との間でのトラブルとしては、獣医療過誤もあります。飼い主と獣医師との間では、準委任契約(第656条)が成立すると考えられ、獣医師は善管注意義務を負うことになります(第646条)。具体的にどのような義務を負うかについて、東京高等裁判所平成20年9月26日判決(判タ1322号208頁)は、「獣医師は、準委任契約である診療契約に基づき、善良なる管理者としての注意義務を尽くして動物の診療に当たる義務を負担するものである。そして、この注意義務の基準となるべきものは、診療当時のいわゆる臨床獣医学の実践における医療水準である。この医療水準は、診療に当たった獣医師が診療当時有すべき医療上の知見であり、当該獣医師の専門分野、所属する医療機関の性格等の諸事情を考慮して判断されるべきものである。(最高裁平成4年(オ)第200号、同7年6月9日第2小法廷判決、民集49巻6号1499頁等参照)。」と基準を示しました。獣医師が、診療当時のいわゆる臨床獣医学の実践における医療水準を満たしていない場合には、獣医療過誤の責任を追及することができることになります。それでは、獣医療過誤訴訟を簡易裁判所に起こすことは適切でしょうか。獣医療過誤裁判の認容額は、140万円以下であることが多いように思えます。飼い主の慰謝料の認容額は原告一人あたり20万円から30万円ほどで、そのほかの治療費の返還、葬儀費用等を加えても認容額が100万円にも満たない裁判例が多いであろうと思います。訴訟物の価額を140万円以下にすれば簡易裁判所へ訴えることは可能です。しかし、簡易裁判所が受付をしてくれたとしても、その後、被告からの申立又は職権により訴訟の全部又は一部をその所在地を管轄する地方裁判所へ移送されることがありえます(民事訴訟法第18条)。その可能性を予見し、地方裁判所へ移送されてしまった場合、司法書士としてどのように助力できるかについて事前に依頼者に説明しておくことも必要となります。

猫又は犬特有の法律問題

飼育頭数については、犬よりも猫の方が多くなりました。散歩に連れ出す負担が少なく、完全室内飼いをすることができる猫の人気が高まってきたようです。猫に特化した検定試験も存在する(ねこ検定実行委員会主催)とのことです。そこで、猫に特化したトラブルについて触れてみます。

(1)猫特有の法律問題

ア 地域猫にまつわるトラブル

特定の飼い主のいないいわゆる野良猫は、放置しておくと繁殖を繰り返し、頭数が増加し続けることになりかねません。そこで、地域の住民などでこれらの猫を捕獲して不妊手術を施して、元の場所へ返し、餌や糞尿の管理もしつつ、将来的にはこれらの猫を減少させようとする地域猫活動が行われることがあります。理論的には、新しく生まれる子猫はいないはずであり、いつかはこれらの猫がその地域からいなくなるはずです。ところが、飼えなくなった猫を新たに捨てに来る人がいたりすると解決になりません。地域猫活動が行われている地域に捨てる場合であっても、室内飼いしていた猫を屋外に捨てる行為は、猫の生命に危険を与えるものであり、愛玩動物遺棄罪に該当しうる行為です。即ち1年以下の懲役又は100万円以下の罰則の適用もありえます(動物愛護管理法第44条)。他方で、地域住民の管理が不十分だと、糞尿による被害、食べ残した餌に虫が湧くなどの被害が出て近隣住民との間でトラブルとなります。「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準(平成14年環境省告示第37条)」の第5 猫の飼養及び保管に関する基準の6において、「飼い主のいない猫を管理する場合には、不妊去勢手術を施して、周辺地域の住民の十分な理解の下に、給餌及び給水、排せつ物の適正な処理等を行う地域猫対策など、周辺の生活環境及び引取り数の削減に配慮した管理を実施するよう努めること。」と定めて地域猫活動を掲げていますが、地域猫活動について直接規制している法律は見当たりません。

イ 無責任な猫への餌やりによるトラブル

飼い主のいないいわゆる野良猫を公園などで見かけると、飢えたらかわいそう、食事する仕草が可愛い、なついてくれて嬉しいなどの理由から特定の場所で定期的に餌を与える人がいます。餌を得ている猫が多数に増えると、糞尿による悪臭、鳴き声などの被害が生じます。近隣住民が、餌を与えている人の責任を追及しようとすると、猫の飼い主ではない(民法718条参照)から責任はないと反論されトラブルとなります。動物への無責任な餌やり行為に対する規制は、法律レベルでは存在しないようですが、自治体が定める条例にはこれに触れたものがあります。例えば、京都市が平成27年7月に施行した「京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例」の第9条1項では「市民等は、所有者等のない動物に対して給餌を行うときは、適切な方法により行うこととし、周辺の住民の生活環境に悪影響を及ぼすような給餌を行ってはならない。」と定めています。福岡地方裁判所平成27年9月17日判決(判例集未搭載)は、野良猫に対する餌やりの事例で、餌を与えていた被告に対して慰謝料50万円を含む総額約56万円の賠償を命じました。原告の慰謝料について、裁判所は「原告宅には被告の不法行為により本件野良猫による糞尿被害が発生したと認められ」「猫の糞尿は相当程度の悪臭を発し、生活環境を害するものといえるうえに、糞尿被害の期間は相当に長期間にわたっていること」等を斟酌し、「糞尿被害による原告の精神的苦痛は相当に大きいものということができ、これを慰謝するために相当な金額は50万円を下らないというべきである。」との判断を示しました。

(2)犬特有の法律問題

犬の糞の後始末にまつわるトラブル

散歩中の犬の糞の後始末について直接的に規制している法律は見当たりません。もっとも、軽犯罪法第1条第27項の「鳥獣の死体その他の汚物」「を棄てた者」に該当すれば拘留又は科料に処せられます。廃棄物の処理及び清掃に関する法律は、第16条において「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。」、第2条において「廃棄物」に「ふん尿」「動物の死体その他の汚物」が含まれる旨を規定し、第二十五条(第14条)において「廃棄物を捨てた者」「五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と定めています。条例のレベルでは、直接犬の糞の放置を禁止しているものがあります。例えば、東京都の渋谷区が平成9年に定めた「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」の第11条第4項では「犬の飼い主又は管理する者は、公共の場所等で、犬のふんを放置してはならない。」と定め、第22条では違反者に対して2万円以下の罰金を定めています。